このシリーズでは名曲の中で音楽理論がどのように使われているかを学ぶことができます。
今回は、ジャズの名曲「There Will Never Be Another You」のコード分析を行います。
「There Will Never Be Another You」では、以下のコードの使い方を学ぶことができます。
- マイナーセブンスフラットファイブ
- セカンダリードミナントコード
- モーダルインターチェンジコード
- 裏コード
それでは分析していきましょう。
コード進行参考:ジャズ資料館
ここではダイアトニックコードを理解していることが前提です。
ダイアトニックコードを知らない方は以下で勉強しましょう。
ダイアトニックコードとは?コード進行の作り方
コード進行
【Section1, 3】
|E♭M7|E♭M7|Dm7-5|G7
|Cm7|F7|B♭m7|E♭7
【Section2】
|A♭M7|D♭7|E♭M7|Cm7
|F7|F7|Fm7|B♭7
【Section4】
|A♭M7|D♭7
|E♭M7|Am7-5 D7
|E♭M7 A♭7|Gm7 C7
|Fm7 B♭7|E♭
コード進行分析
キーはE♭メジャーです。
Section1, 3
|E♭M7|E♭M7|Dm7-5|G7
|ⅠM7|ⅠM7|Ⅶm7-5|Ⅲ7
|Cm7|F7|B♭m7|E♭7
|Ⅵm7|Ⅱ7|Ⅴm7|Ⅰ7
コード | 説明 |
---|---|
Ⅶm7-5 | ダイアトニックコードのマイナーセブンスフラットファイブです。 マイナーセブンスフラットファイブについてはコチラ↓
また次のⅢ7をⅤ7とみたときマイナーツーファイブするためのⅡm7-5とも考えられます。 |
Ⅲ7 | Ⅵ○に対するセカンダリードミナントコードです。 セカンダリードミナントコードについてはコチラ↓ |
Ⅱ7 | Ⅴ○に対するセカンダリードミナントコードです。 セカンダリードミナントコードについてはコチラ↓ |
Ⅴm7 | ミクソリディアンモードからのモーダルインターチェンジコード(借用和音)です。 モーダルインターチェンジコードについてはコチラ↓ また次のⅠ7をⅤ7とみたときツーファイブするためのⅡm7とも考えられます。 |
Ⅰ7 | Ⅳ○に対するセカンダリードミナントコードです。 セカンダリードミナントコードについてはコチラ↓ |
Section2
|A♭M7|D♭7|E♭M7|Cm7
|ⅣM7|♭Ⅶ7|ⅠM7|Ⅵm7
|F7|F7|Fm7|B♭7
|Ⅱ7|Ⅱ7|Ⅱm7|Ⅴ7
コード | 説明 |
---|---|
♭Ⅶ7 | エオリアンモードからのモーダルインターチェンジコード(借用和音)です。 モーダルインターチェンジコードについてはコチラ↓ |
Ⅱ7 | Ⅴ○に対するセカンダリードミナントコードです。 セカンダリードミナントコードについてはコチラ↓ |
Section4
|A♭M7|D♭7
|ⅣM7|♭Ⅶ7
|E♭M7|Am7-5 D7
|ⅠM7|#Ⅳm7-5 Ⅶ7
|E♭M7 A♭7|Gm7 C7
|ⅠM7 Ⅳ7|Ⅲm7 Ⅵ7
|Fm7|B♭7|E♭
|Ⅱm7 Ⅴ7|Ⅰ
コード | 説明 |
---|---|
♭Ⅶ7 | エオリアンモードからのモーダルインターチェンジコード(借用和音)です。 モーダルインターチェンジコードについてはコチラ↓ |
#Ⅳm7-5 | リディアンモードからのモーダルインターチェンジコード(借用和音)です。 モーダルインターチェンジコードについてはコチラ↓ Ⅶ7をⅤ7とみたときマイナーツーファイブするためのⅡm7-5とも考えられます。 |
Ⅶ7 | Ⅴ7の裏コードです。 裏コードについてはコチラ↓ |
Ⅳ7 | Ⅶ7の裏コードです。 裏コードについてはコチラ↓ Ⅶ7はⅢ○に対するセカンダリードミナントコードです。 セカンダリードミナントコードについてはコチラ↓ |
Ⅵ7 | Ⅱ○に対するセカンダリードミナントコードです。 セカンダリードミナントコードについてはコチラ↓ |
以上、ご覧いただきありがとうございました。
コメント