ダイアトニックコードって何?
ダイアトニックコードって学ぶ必要あるの?
この記事では「ダイアトニックコードとは何か」「ダイアトニックコードを使ったコード進行の作り方」を紹介しています。
ダイアトニックコードはコード進行を作るうえで基礎となる理論です。
ダイアトニックコードを学ぶことで「作曲」や「耳コピ」がしやすくなります!
特に耳コピは音楽をやる人なら誰でもやる作業です。
ダイアトニックコードを学べば耳コピを短時間で終わらせることができ、あなたの大切な時間を節約することができます。
それでは始めましょう!
この記事では以下の項目を理解していることが前提です。わからない方は先にこちらを学びましょう。
各種キーのダイアトニックコードの一覧については以下をご覧下さい
ダイアトニックコードとは
ダイアトニックコードはあるキーで使用できるコードのことです。
そのため楽曲のキーが分かれば使われているコードがだいたい分かるので耳コピのときに役立ちます。
キーについては以下をご覧ください。
ダイアトニックコードの作り方
あるキーで使用できるダイアトニックコードは、そのキーのスケールの音を1オクターブ内で1つおきに重ねて作ります。
- 音を3つ重ねる場合:3和音(トライアド)といいます。
- 音を4つ重ねる場合:4和音(セブンスコード)といいます。
例えばCメジャーキーで使用できるダイアトニックコードを作る場合は、Cメジャースケールの音を1オクターブ内で1つおきに3つまたは4つ重ねます。
Cメジャースケールには7つの音(C、D、E、F、G、A、B)があり、そのそれぞれの音から音を重ねることができるので、7個のダイアトニックコードを作ることができます。
ダイアトニックコード | C | D | E | F | G | A | B |
---|---|---|---|---|---|---|---|
CM7(ⅠM7) | 1 | 2 | 3 | 4 | |||
Dm7(Ⅱm7) | 4 | 1 | 2 | 3 | |||
Em7(Ⅲm7) | 4 | 1 | 2 | 3 | |||
FM7(ⅣM7) | 3 | 4 | 1 | 2 | |||
G7(Ⅴ7) | 3 | 4 | 1 | 2 | |||
Am7(Ⅵm7) | 2 | 3 | 4 | 1 | |||
Bm7-5(Ⅶm7-5) | 2 | 3 | 4 | 1 |
( )内はコードをディグリーネームで表したものです。
ディグリーネームはメジャースケールの度数を基準にコードをローマ数字で表したものです。
C | D♭ | D | E♭ | E | F | G♭ | G | A♭ | A | B♭ | B | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Cメジャースケール | C | D | E | F | G | A | B | |||||
度数 | Ⅰ | ♭Ⅱ | Ⅱ | ♭Ⅲ | Ⅲ | Ⅳ | ♭Ⅴ | Ⅴ | ♭Ⅵ | Ⅵ | ♭Ⅶ | Ⅶ |
ディグリーネームを使用することでキーによらずコード進行の構造を把握することができます。
例えば以下のコード進行の構造はどちらも「Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ」です。
- Cメジャーキーでの「C→F→G」
- Gメジャーキーでの「G→C→D」
以下はメジャーキーのダイアトニックコードの構成音です。
ダイアトニックコード | 構成音※ |
---|---|
□M7:メジャーセブンス | P1、M3、P5、M7 |
□m7:マイナーセブンス | P1、m3、P5、m7 |
□7:(ドミナント)セブンス | P1、M3、P5、m7 |
□m7-5:マイナーセブンスフラットファイブ | P1、m3、dim5、m7 |
ほかのキーでも同様にダイアトニックコードを作ることができます。
各種キーのダイアトニックコードの一覧については以下をご覧下さい
ダイアトニックコードの機能
コードには以下の3つの機能があります。
- トニック(T):安定感のある響き
- サブドミナント(SD):少し不安定な響き
- ドミナント(D):不安定な響き
それぞれの機能において基本的なコードをスリーコードといいます。
特にトニックのスリーコードをトニックコード、サブドミナントのスリーコードをサブドミナントコード、ドミナントのスリーコードをドミナントコードといいます。
コードの機能 | スリーコード |
---|---|
トニック(T) | IM7(トニックコード) |
サブドミナント(SD) | ⅣM7(サブドミナントコード) |
ドミナント(D) | Ⅴ7(ドミナントコード) |
またスリーコードの代わりとなるコードを代理コードといいます。
コードの機能 | スリーコード | 代理コード |
---|---|---|
トニック(T) | IM7(トニックコード) | Ⅲm7、Ⅵm7 |
サブドミナント(SD) | ⅣM7(サブドミナントコード) | Ⅱm7 |
ドミナント(D) | Ⅴ7(ドミナントコード) | Ⅶm7-5 |
ちなみに楽曲の最後のコードは安定感のあるトニックコード(IM7)であることがほとんどです。
そのため楽曲の最後のコードが分かれば楽曲のキーも分かる可能性が高いです。
例えば楽曲の最後のコードがCM7であればその楽曲のキーはCメジャーキーの可能性が高いです。
ダイアトニックコードを使ったコード進行
コード進行の作り方
コード進行はあるキーのダイアトニックコードを好きなようにつなげていくだけで作ることができます。
しかし初めのうちは以下のルールを守ると自然なコード進行を作ることができます。
- ドミナント(Ⅴ7、Ⅶm7-5)から始めない
- 「代理コード」から同じ機能を持つ「スリーコード」に進行しない
- トニックコード(IM7)で終わる
以下は各種ダイアトニックコードを機能別にまとめたものです。
実際にコード進行を作ってみましょう!
コードの機能 | スリーコード | 代理コード |
---|---|---|
トニック(T) | IM7 | Ⅲm7、Ⅵm7 |
サブドミナント(SD) | ⅣM7 | Ⅱm7 |
ドミナント(D) | Ⅴ7 | Ⅶm7-5 |
コード進行の例
メジャーダイアトニックコードを使ったコード進行でよくあるものを3つ紹介します。
例①:ツーファイブ
コード進行(ディグリーネーム) | Ⅱm7 | Ⅴ7 | ⅠM7 |
---|---|---|---|
コード進行(Cメジャーキーの場合) | Dm7 | G7 | CM7 |
コード進行(Gメジャーキーの場合) | Am7 | D7 | GM7 |
機能 | SD | D | T |
代理コード | スリーコード |
例②:カノン進行
コード進行(ディグリーネーム) | Ⅰ | Ⅴ | Ⅵm | Ⅲm | Ⅳ | Ⅰ | Ⅳ | Ⅴ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
コード進行(Cメジャーキーの場合) | C | G | Am | Em | F | C | F | G |
コード進行(Gメジャーキーの場合) | G | D | Em | Bm | C | G | C | D |
機能 | T | D | T | SD | T | SD | D | |
スリーコード | 代理コード | スリーコード |
カノン進行については以下で詳しく説明しています。
例③:王道進行
コード進行(ディグリーネーム) | Ⅳ | Ⅴ | Ⅲm | Ⅵm |
---|---|---|---|---|
コード進行(Cメジャーキーの場合) | F | G | Em | Am |
コード進行(Gメジャーキーの場合) | C | D | Bm | Em |
機能 | T | D | T | |
スリーコード | 代理コード |
王道進行については以下で詳しく説明しています。
コード進行のアレンジ方法
ダイアトニックコードでコード進行が作れるようになったら、ダイアトニックコード以外のコードを使ってコード進行をアレンジしていきましょう。
以下で「カノン進行」と「王道進行」を題材としてコード進行の様々なアレンジ方法を紹介しています。
またコチラで様々なコードを使ったアレンジ方法を紹介しています。
以上、ご覧いただきありがとうございました。
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