
スケールとかキーって何?

知ってるといいことあるの?
この記事では「メジャースケール」「ナチュラルマイナースケール」「ハーモニックマイナースケール」「メロディックマイナースケール」「キー」について紹介しています。
スケールとキーは音楽理論の基礎です。
基礎であるがゆえ音楽をやるうえで役立つ場面がたくさんあります。
例えば、スケールとキーを学ぶことで「作曲」「耳コピ」「アドリブ」がしやすくなります!
特に耳コピは音楽をやる人なら誰でもやる作業です。
スケールとキーを学べば耳コピを短時間で終わらせることができ、あなたの大切な時間を節約することができます。
それでは始めましょう!
スケールとは
スケール(音階)とは1オクターブ内で音高順に並べた音の集合のことです。
音高については以下をご覧ください。
「音高(ピッチ)」「音程」「度数」とは?違いは?
スケール一覧については以下をご覧ください。
スケール一覧
スケールの種類
基本となるスケールは以下の2つです。
- メジャースケール(長音階)
- マイナースケール(短音階)
その他にもいくつかのスケールがあります。
それぞれについて見ていきましょう。
メジャースケール
メジャースケール(長音階)は明るい響きのスケールです。
またメジャースケールは基準となる音(トニック)から全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音で並べた音の集合となっています。
全音と半音については以下をご覧ください。
「音高(ピッチ)」「音程」「度数」とは?違いは?
例えばC(ド)をトニックとするとC、D、E、F、G、A、B(ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ)となり、これをCメジャースケールといいます。
スケール | C | ♭D | D | ♭E | E | F | F# | G | ♭A | A | ♭B | B |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Cメジャースケール | P1 | M2 | M3 | P4 | P5 | M6 | M7 |
P1、M2、M3などはトニックを基準とした度数を表します。
度数については以下をご覧ください。
「音高(ピッチ)」「音程」「度数」とは?違いは?
マイナースケール
マイナースケール(短調)は暗い響きのスケールです。
以下の3種類があります。
- ナチュラルマイナースケール
- ハーモニックマイナースケール
- メロディックマイナースケール
それぞれについて見ていきましょう。
ナチュラルマイナースケール
ナチュラルマイナースケール(自然短音階)とは基準となる音(トニック)から全音、半音、全音、全音、半音、全音、全音で並べた音の集合です。
単にマイナースケールともいいます。
全音と半音については以下をご覧ください。
「音高(ピッチ)」「音程」「度数」とは?違いは?
例えばA(ラ)をトニックとするとA、B、C、D、E、F、G(ラ、シ、ド、レ、ミ、ファ、ソ)となり、これをAマイナースケールといいます。
スケール | A | ♭B | B | C | ♭D | D | ♭E | E | F | F# | G | ♭A |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Aマイナースケール | P1 | M2 | m3 | P4 | P5 | m6 | m7 |
P1、M2、m3などはトニックを基準とした度数を表します。
度数については以下をご覧ください。
「音高(ピッチ)」「音程」「度数」とは?違いは?
ハーモニックマイナースケール
ハーモニックマイナースケール(和声的短音階)とはナチュラルマイナースケールの7度を半音上げたスケールです。
7度など「度数」については以下をご覧ください。
「音高(ピッチ)」「音程」「度数」とは?違いは?
ハーモニックマイナースケールはその名が示すように和声(コード)進行を滑らかにするために作られたスケールです。
スケール | A | ♭B | B | C | ♭D | D | ♭E | E | F | F# | G | ♭A |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Aマイナースケール | P1 | M2 | m3 | P4 | P5 | m6 | m7 | |||||
Aハーモニックマイナースケール | P1 | M2 | m3 | P4 | P5 | m6 | M7 |
P1、M2、m3などはトニックを基準とした度数を表します。
度数については以下をご覧ください。
「音高(ピッチ)」「音程」「度数」とは?違いは?
メロディックマイナースケール
メロディックマイナースケール(旋律的短音階)とはハーモニックマイナースケールの6度を半音上げたスケールです。
6度など「度数」については以下をご覧ください。
「音高(ピッチ)」「音程」「度数」とは?違いは?
メロディックマイナースケールはその名が示すようにハーモニックマイナースケールの旋律(メロディ)を滑らかにするために作られたスケールです。
スケール | A | ♭B | B | C | ♭D | D | ♭E | E | F | F# | G | ♭A |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Aマイナースケール | P1 | M2 | m3 | P4 | P5 | m6 | m7 | |||||
Aハーモニックマイナースケール | P1 | M2 | m3 | P4 | P5 | m6 | M7 | |||||
Aメロディックマイナースケール | P1 | M2 | m3 | P4 | P5 | M6 | M7 |
P1、M2、m3などはトニックを基準とした度数を表します。
度数については以下をご覧ください。
「音高(ピッチ)」「音程」「度数」とは?違いは?
その他のスケール
基本となるメジャースケールやマイナースケールのほかにも以下のようなスケールがあります。
- モードスケール
メジャースケールとマイナースケールから派生したスケールです。
ジャズでよく使われます。モードについては以下をご覧ください
【音楽理論】 モードとは? モード一覧 - ペンタトニックスケール
5音のスケールです。
ロックやブルースでよく使われます。 - シンメトリカルスケール
規則的に作られたスケールです。
ジャズやフュージョンでよく使われます。
スケールの特徴(補足)
メジャースケールの各音には、以下のような名前があります。
主音 | 上主音 | 中音 | 下属音 | 属音 | 下中音 | 導音 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Cメジャースケール | C | D | E | F | G | A | B |
そしてメジャースケールの各音には、以下のような特徴があります。
安定な音(緑色の音:主音、中音、属音)
他の音はこの音に進行しやすいです。
安定の度合いは、以下の順番になります。
主音>属音>中音
やや不安定な音(黄色の音:上主音、下中音)
上主音
「全音下の主音」や「全音上の中音」に進行しやすいです。
主音は最も安定な音なので、進行しやすさは以下のようになります。
全音下の主音>全音上の中音
下中音
「全音下の属音」や「全音上の導音」に進行しやすいです。
属音は2番目に安定な音なので、進行しやすさは以下のようになります。
全音下の属音>全音上の導音
不安定な音(ピンク色の音:下属音、導音)
下属音
「半音下の中音」や「全音上の属音」に進行しやすい。
属音は中音よりも安定な音です。
しかし半音の進行は強い解決感があるので、進行しやすさは以下のようになります。
半音下の中音>全音上の属音
導音
「半音上の主音」に進行しやすいです。
主音は最も安定な音です。さらに半音の進行は強い解決感があるので、導音から主音への進行は非常に強い解決感があります。
キーとは
キー(調)とは楽曲がどのスケールに基づいているかを表します。
キー | スケール |
---|---|
Cメジャーキー | Cメジャースケール |
Aマイナーキー | Aマイナースケール |
そのため楽曲のキーが決まれば使えるスケールが決まります。
例えば、Cメジャーキーで「作曲」「耳コピ」「アドリブ」をするならCメジャースケールから音を選べばよいことになります。
それでは試しに以下の2種類のキーのコード進行でアドリブをしてみましょう!
キーに対応するスケールの音を鳴らしているだけで音楽ができる人になった気分を味わうことができます。
【Cメジャーキー】
- コード進行
|C|Am|Dm|G ×4 - 対応するスケール
Cメジャースケール
→C、D、E、F、G、A、B
【Aマイナーキー】
- コード進行
|Am|Dm|G|C ×4 - 対応するスケール
Aマイナースケール
→A、B、C、D、E、F、G
以上、ご覧いただきありがとうございました。
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