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モード(旋法)とは? モード一覧

この記事は約12分で読めます。

この記事では「モードとは何か」「モード一覧」を紹介しています。

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モードとは

モードとは、あるスケール(音階)から派生したスケールのことです。

特に、メジャースケールから派生するモードをチャーチモード(教会旋法)といいます。


モードには大きく以下の2種類があります。

  • レラティブモード
    スケールの構成音が同じモード
  • パラレルモード
    ルートが同じモード

レラティブモード

レラティブモードは、スケール(音階)の構成音が同じモードです。


例えば、Cメジャースケールで考えます。

スケールCD♭DE♭EFF#GA♭AB♭B
Cメジャースケール1 2 34 5 6 7

メジャースケールには7つの構成音があります。

その7つの構成音それぞれから始まるスケールがレラティブモードになります(下表)。

レラティブモードCD♭DE♭EFF#GA♭AB♭B
Cアイオニアン
=Cメジャースケール
1 2 34 5 6 7
Ⅾドリアン7 1 23 4 5 6
Eフリジアン6 7 12 3 4 5
Fリディアン5 6 71 2 3 4
Gミクソリディアン4 5 67 1 2 3
Aエオリアン
=Aマイナースケール
3 4 56 7 1 2
Bロクリアン2 3 45 6 7 1

特にこれは、メジャースケールから派生するレラティブモードなので、レラティブチャーチモードといいます。

ここで、こんな疑問を持つ方がいるかもしれません。

「レラティブモードは構成音がすべて同じだけど、何が違うの?」と。


その答えはモードごとの「雰囲気」です。

スケールの構成音が同じでも、モードごとに雰囲気が違います。


そして、その雰囲気の違いは以下の2つの違いに由来しています。

  • 中心音緑色
    各モードの最初の音。安定する音。
  • 特徴音(特性音)赤色
    各モードの特徴が出る音。特徴音がないモードもある。



それでは、この雰囲気の違いを意識しながらレラティブチャーチモードを聴いてみましょう!

 

  • Cアイオニアン
    C、D、E、F、G、A、B
  • Ⅾドリアン
    D、E、F、G、A、B、C
  • Eフリジアン
    EF、G、A、B、C、D
  • Fリディアン
    F、G、A、B、C、D、E
  • Gミクソリディアン
    G、A、B、C、D、E、F
  • Aエオリアン
    A、B、C、D、E、F、G
  • Bロクリアン
    BC、D、E、F、G、A

 



パラレルモード

パラレルモードは、ルート音が同じモードです

ここで、以下のようにレラティブチャーチモードを一般化します。

チャーチモードスケール構成音構成音の並び
アイオニアンスケールP1、M2、M3、P4、P5、M6、M7全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音
ドリアンスケールP1、M2、m3、P4、P5、M6、m7全音、半音、全音、全音、全音、半音、全音
フリジアンスケールP1、m2、m3、P4、P5、m6、m7半音、全音、全音、全音、半音、全音、全音
リディアンスケールP1、M2、M3、aug4、P5、M6、M7全音、全音、全音、半音、全音、全音、半音
ミクソリディアンスケールP1、M2、M3、P4、P5、M6、m7全音、全音、半音、全音、全音、半音、全音
エオリアンスケールP1、M2、m3、P4、P5、m6、m7全音、半音、全音、全音、半音、全音、全音
ロクリアンスケールP1、m2、m3、aug4、P5、m6、m7半音、全音、全音、半音、全音、全音、全音

記号(P1、M2、M3など)や「全音・半音」の意味については、以下をご覧ください。
音楽初心者必見!音程・音高・度数の違いをわかりやすく解説


アイオニアン、ドリアン…の順で、各モードのルート(P1)にメジャースケールの構成音を順番に当てはめていくと、レラティブチャーチモードになります。

一方、チャーチモードの ルート(P1) に同じ音を当てはめると、パラレルチャーチモードになります。

例えば、Cメジャースケールから派生するパラレルチャーチモードは以下になります。

パラレルチャーチモードCD♭DE♭EFF#GA♭AB♭B
P1m2M2m3M3P4aug4P5m6M6m7M7
Cアイオニアン
=Cメジャースケール
1 2 34 5 6 7
Cドリアン1 23 4 5 67 
Cフリジアン12 3 4 56 7 
Cリディアン1 2 3 45 6 7
Cミクソリディアン1 2 34 5 67 
Cエオリアン1 23 4 56 7 
Cロクリアン12 3 45 6 7 


それでは、パラレルチャーチモードを聴いてみましょう!

  • Cアイオニアン:C、D、E、F、G、A、B
  • Cドリアン:C、D、E♭、F、G、A、B♭
  • Cフリジアン:C、D♭、E♭、F、G、A♭、B♭
  • Cリディアン:C、D、E、F#、G、A、B
  • Cミクソリディアン:C、D、E、F、G、A、B♭
  • Cエオリアン:C、D、E♭、F、G、A♭、B♭
  • Cロクリアン:C、D♭、E♭、F、F#、A♭、B♭


パラレルモードから作られるコードは、モーダルインターチェンジコード(借用和音)として使用できます。

モーダルインターチェンジコードについてはコチラ↓
モーダルインターチェンジコードとは?使い方は?
モーダルインターチェンジコード(借用和音)一覧




モード一覧

メジャースケール以外にもモードはあります。

ここでは、以下のスケールのモード一覧を掲載しました。

ブックマークして辞書代わりにお役立てください。

  • メジャースケール
  • ハーモニックマイナースケール
  • メロディックマイナースケール

メジャースケールから派生するモード(=チャーチモード)

モードスケール構成音例)Cのパラレルモード
アイオニアンP1、M2、M3、P4、P5、M6、M7C、D、E、F、G、A、B
ドリアンP1、M2、m3、P4、P5、M6、m7C、D、E♭、F、G、A、B♭
フリジアンP1、m2、m3、P4、P5、m6、m7C、D♭、E♭、F、G、A♭、B♭
リディアンP1、M2、M3、aug4、P5、M6、M7C、D、E、F#、G、A、B
ミクソリディアンP1、M2、M3、P4、P5、M6、m7C、D、E、F、G、A、B♭
エオリアンP1、M2、m3、P4、P5、m6、m7C、D、E♭、F、G、A♭、B♭
ロクリアンP1、m2、m3、aug4、P5、m6、m7C、D♭、E♭、F、F#、A♭、B♭

記号(P1、M2、M3など)の意味については、以下をご覧ください。
音楽初心者必見!音程・音高・度数の違いをわかりやすく解説

ハーモニックマイナースケールから派生するモード

モードスケール構成音例)Cのパラレルモード
ハーモニックマイナーP1、M2、m3、P4、P5、m6、M7C、D、E♭、F、G、A♭、B
ロクリアンナチュラルP1、m2、m3、P4、aug4、M6、m7C、D♭、E♭、F、F#、A、B♭
アイオニアン#5P1、M2、M3、P4、m6、M6、M7C、D、E、F、A♭、A、B
ドリアン#4P1、M2、m3、aug4、P5、M6、m7C、D、E♭、F#、G、A、B♭
ミクソリディアン♭9, ♭13P1、m2、M3、P4、P5、m6、m7C、D♭、E、F、G、A♭、B♭
リディアン#2P1、m3、M3、aug4、P5、M6、M7C、E♭、E、F#、G、A、B
スーパーロクリアン♭♭7P1、m2、m3、M3、aug4、m6、M6C、D♭、E♭、E、F#、A♭、A

記号(P1、M2、M3など)の意味については、以下をご覧ください。
音楽初心者必見!音程・音高・度数の違いをわかりやすく解説

メロディックマイナースケールから派生するモード

モードスケール構成音例)Cのパラレルモード
メロディックマイナーP1、M2、m3、P4、P5、M6、M7C、D、E♭、F、G、A、B
ドリアン♭2P1、m2、m3、P4、P5、M6、m7C、D♭、E♭、F、G、A、B♭
リディアン#5P1、M2、M3、aug4、m6、M6、M7C、D、E、F#、A♭、A、B
リディアン♭7P1、M2、M3、aug4、P5、M6、m7C、D、E、F#、G、A、B♭
ミクソリディアン♭13P1、M2、M3、P4、P5、m6、m7C、D、E、F、G、A♭、B♭
エオリアン♭5P1、M2、m3、P4、aug4、m6、m7C、D、E♭、F、F#、A♭、B♭
オルタードP1、m2、m3、M3、aug4、m6、m7C、D♭、E♭、E、F#、A♭、B♭

記号(P1、M2、M3など)の意味については、以下をご覧ください。
音楽初心者必見!音程・音高・度数の違いをわかりやすく解説


以上、ご覧いただきありがとうございました。

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